親は聴牌が攻め時と言われますが、その好例がこの牌譜。

起家スタートの配牌です

起家の配牌
起家の配牌

ドラは四索、ダブ東対子の三向聴(サンシャンテン)。

まずまずの配牌と言えます。

手成りで打ち進めること8巡目、西家に聴牌が入りリーチが掛かりました。

西家のリーチ
西家のドラドラリーチ

 

同巡、自分の手配がこちら。

親の一向聴手牌
親の一向聴手牌

ドラ受け、間五萬受けの一向聴(イーシャンテン)。

只、初打で一索を放っているにも関わらず、三索引きの時点で間二筒を嫌い、フリテン受けに。

これは初歩的なミスと言えます。

尚、全体の捨牌はこの形。

8巡目捨て牌
8巡目捨て牌

 

そして9巡目のツモ

フリテン引き戻し
フリテン引き戻し

 

フリテン受けを引き戻すも安め。

ひとまず間五筒受けにとり、一筒切り。

これで振り込んだら致し方無いところであり、結果セーフ。

リーチか聴牌維持か回るか

次巡、次々巡のツモが分岐点。

まず次巡、八筒ツモ。

麻雀の分岐点

ここは九筒の出が早いので、八筒自体はほぼ通るはず。

只、リーチといくか、ダマか?で言えば、ダブ東受けもドラ引きもある為、ダマを選択。

するとさらに次巡にこのツモ。

リーチ直前の八索切りから、やや危険と判断。

只、間五萬を嫌う場合、四萬は良いとしても、六萬が怪しい。

東がどこかとモチモチの可能性もある為、ここは回り打ちを決断。

 

すると同巡、リーチ者の西家からこの牌が。

麻雀では意味のないたら・れば論ですが、前巡でリーチを掛けていたら、アガリ切っていましたね。

でも、いくら起家とは言え、まだ場に一枚も出ていないダブ東の対子を抱えて、ドラもない状態でリーチは無いです。

少なくともボクの麻雀では。

以降12巡目に二萬ツモで東切り。

10巡目
12巡目

 

13巡目で六筒を掴んで完全にオリ。

13巡目
13巡目

 

結果、リーチ者の対面もツモれず流局になりました。

流局
流局

起家が上がり切れなかった2つのポイント

出親なので、連荘を果たしたいところでしたが、叶いませんでした。

その要因は下記の2つ。

一打目の一索切り。

配牌時、孤立してはいるものの、中・あるいは七筒を切っていれば、間二筒を嫌った段階で123索のメンツとなっており、間五萬の聴牌が入っています。

結果的に引き戻してはいるものの、後手を踏んでいるのは間違いありません。

2聴牌時にリーチで押せなかった。

これは、2度目のチャンスを活かし、聴牌が入った時点で、自分の流れをどう判断するかですね。

上がりっ気の強い人であれば、追っかけてリーチに行くのかも知れませんが…

ここに性格と雀力が出るってことです。

翻牌を絞ることで場は締まる

麻雀を打っていれば、このような局面はしばしば訪れます。

例えば、今回の1局では翻牌が深く、白と発が終盤まで山の中に居ました。

こうなると、掴んだら回り切れなくて、ベタ降りせざるを得なくなります。

また、最終捨て牌を見ていただければわかりますが、南家の「東の絞り」も重要です。

これがさっさと切られていれば、曲面はガラリと変わったでしょう。

これが麻雀の醍醐味であり、面白さですね。