ここでは、符の計算方法についてお伝えします。
出来る限りわかりやすく説明しますので、まずは苦手意識を頭から無くして下さい。
その上で「今日はじめて覚えようとする」と具合に、新鮮な気持ちで読んでいただければ幸いです。
麻雀の「符」とは?
麻雀における符の役割。
それをひとことで言えば、点数計算のベースになるものです。
麻雀は符と役の数(翻数)で点数が決まります。
5翻以上なら無条件で満貫、6・7翻なら跳満となり、決められた点数を丸覚えすれば良いですが、4翻以下でも符によっては、満貫と同じ点数になる場合もあります。
つまり符を知らずに、役だけで点数計算をしているような人は、損をしている可能性が高い訳です。
損をするしないを別にしても、麻雀を打つ以上、符計算は絶対的に必要な知識ですので、ここでしっかりと覚えましょう。
符計算の前提
では、本格的に説明をはじめましょう。
まず、符計算には下記4つの決まり事があります。
・符は、基本符・アガリ方・待ちの形・面子・雀頭の構成によって決まる。
・足し算だけで計算する。
・最低20符、端数は全て繰り上げとなり、10符単位となる。
・ピンフツモと七対子は例外の計算方法をする。
特に上記の例外の計算方法をする、という2つの項目が、符計算をややこしいと感じさせてしまうところだと、個人的には感じています。
只、決まり事である以上、覚えるほかありません。
例外は「ピンフツモ」と「七対子」の2つです。
ご承知おきください。
では、それぞれ解説していきましょう。
符は基本符・アガリ方・待ちの形・面子・雀頭の構成によって決まる。
基本符とは?
基本符とは、上がった時に必ず付与される符のことで、20符です。
とにかく上がれば、最低20符は貰えるということであり、そこから符の加算分を計算します。
アガリ方とは?
アガリ方とは、面前か副露(鳴き)しているか?と、それぞれツモアガリか出アガリ(ロン)かの違いです。
各アガリ方による加算符は下記の通りとなります。
アガリ方 | 加算符 |
---|---|
面前+ツモ | 2符 |
面前+ロン | 10符 |
副露+ツモ | 2符 |
副露+ロン | 無し |
待ちの形とは?
待ちの形とは、テンパイの形、待ちの受け方です。
各待ちの形による加算符は下記の通りとなります。
待ちの形 | 加算符 |
---|---|
辺張(ペンチャン)待ち | 2符 |
嵌張(カンチャン)待ち | 2符 |
単騎(タンキ)待ち | 2符 |
二門(リャンメン)待ち | 無し |
双碰(シャンポン)待ち | 無し |
面子とは?
どのような面子構成で上がったかにより、加算される符が変わります。
各面子による加算符は下記の通りとなります。
面子 | 加算符【幺九牌(ヤオチュウハイ)】 | 加算符【数牌(シュウハイ)】 |
---|---|---|
順子 | 0符 | 0符 |
暗刻 | 8符 | 4符 |
明刻 | 4符 | 2符 |
暗槓 | 32符 | 16符 |
明槓 | 16符 | 8符 |
雀頭とは?
雀頭を形成する牌の種類により、加算される符が変わります。
加算符は下記の通りです。
雀頭 | 加算符 |
---|---|
役牌 | 2符 |
それ以外 | 0符 |
役牌とは、三元牌・場風・自風の字牌を指します。
したがって、例えば東場の西家の場合は、東と西が役牌となり、加算符がつきます。
実際に符計算をしてみよう
解説の冒頭でお伝えしたように、アガリ形の符は、基本符の20符に上記加算符を足していき、その合計の端数は繰り上げ10符単位になります。
只、この説明だけではわかりにくいと思いますので、例を出しましょう。
符計算例1
上図牌形で上がった場合の符を計算していきましょう。
基本符=20符
数牌の暗刻=4符
ツモ=2符
合計26符⇒30符
基本符=30符
数牌の暗刻=4符
合計34符⇒40符
このように、牌形は全く同じでも、上がり方によって符は異なりますので、まずはここを認識して下さい。
符計算例2
例1と上がりの牌姿は似ていますが、三筒の暗刻が西になり、五萬の嵌張(カンチャン)待ちです。
この場合の符はどうなるでしょう。
基本符=20符
幺九牌の暗刻=8符
ツモ=2符
待ちの形=2
合計32符⇒40符
基本符=30符
数牌の暗刻=8符
待ちの形=2符
合計40符⇒40符
このように、上がりの牌形は似ていても、ツモアガリの場合は32符となり、符計算上では40符となります。
これを麻雀用語で「テンパネ(符ハネ)と呼びます。
符計算例3
次は例2の牌姿から、雀頭が中になりました。
この場合の符はどうなるでしょう。
基本符=20符
幺九牌の暗刻=8符
ツモ=2符
待ちの形=2
雀頭=2
合計34符⇒40符
基本符=30符
数牌の暗刻=8符
待ちの形=2符
雀頭=2
合計42符⇒50符
今度は出アガリの場合にテンパネします。
また、ツモアガリの場合、この牌姿であれば、二門待ちでもテンパネすることがわかりますね。
このようなケースは、半荘1回の中でも頻繁に起こり得ます。
そして、符によって得られる・与える点数は大きく変わります。
だからこそ、符の計算は出来るようにならなければいけないのです。
符計算の例外
ここまで、基本的な符計算の仕組みについて、解説しました。
但し、これも冒頭にお伝えしましたとおり、符計算には例外が2つあります。
例外と言っても、滅多に目にしないということではなく、逆に頻繁に起こり得る案件です。
これが厄介なんですが…
前述のとおり、麻雀を楽しむためには、符計算のマスターが必須事項。
こちらもまとめて覚えてしまいましょう。
例外1 ピンフツモ
結論:ピンフツモは20符固定
符計算の決まり事として、待ちの形が二門の場合、本来ツモなら2符が加算されます。
しかしピンフ・ツモの場合は、このツモによる2符が加算されない決まりとなっているのです。
理由に関しては諸説あるのですが、その理由を探ったところでキリがありません。
これはルール(決まり)ですので、覚えて下さい。
例外2 七対子
結論:七対子は一律25符
七対子は特殊な役のため、符は一律25符と定められています。
したがいまして、どの数牌・幺九牌を使っても、符の計算は必要ありません。
これも決まりとして、覚えて下さい。
符計算のまとめ
この記事を読まれたあなたは
「やっぱり符の計算は複雑だ」
とお感じになったかも知れません。
確かに、簡単とは言いませんし、ボクも例えば今の歳(50を向かえました)になって、一から覚えるとすれば、少々しんどいかも?というのが本音です。
只、一度覚えてしまえば(身に付けてしまえば)、麻雀をより楽しめるようになるのは、間違いありません。
その為には、何度も局をこなして、まずはその都度しっかりと計算し、符の計算に慣れるべきだと思います。
そして慣れてしまえば、計算しなくとも良い部分が見えてきて、パッと見で正確な符(求めるべき符)がわかるようになります。
これ、不思議なんですが、本当ですよ。
符計算が出来るようになれば、確実に絵合わせ麻雀から卒業できます。
いつまでもそこから脱出できない友人・知人を尻目に、あなたは一段上の麻雀を打てるようになって下さいね。