役を知り、符の数え方を覚え、点数計算の方法も習得したあなた。
これを完全にマスターした、と言えるのは、自分や相手のアガリ形を見て、瞬時に点数を割り出せるようになってからです。
なぜなら「点数計算できるよ」と言っても、いちいち電卓を叩いているようでは、スピーディーに局が進みませんからね。
あなたも、もうご承知のとおり、麻雀はなかなか複雑な計算式で点数が決定します。
でも先人たちは、なぜか瞬時に点数がわかります。
これはどうしてなのか?
ここではその秘訣をお伝えします。
一見でアガリ形を3つに振り分ける。
まず先人たちは、自分や相手のアガリ形を見たとき、下記3つに分類します。
・ピンフか
・チートイツか
・それ以外か
符計算のページで説明したとおり、ツモピンフと七対子は例外となります。
だから一見で、それに該当するかどうかを見るんです。
ピンフは多くの場面で登場する役ですし、チートイツもそれなりに出現するので、まずはこの2つに該当するかどうかを見ているんですね。
ではまず、この2つのアガリを見たときの、点数計算の思考を例に上げましょう。
例)ピンフ・ツモの場合
ピンフ・ツモは例外として20符固定でしたよね?
そして、面子の構成も順子+雀頭(役牌以外の牌)でしかピンフは成立しません。
ということは、符の加算点が一切ないということですので、バンバン分と役の数だけ2を掛けていくだけで良いのです。
ですから、例えばこれはピンフツモのみですが、
20×2×2×2×2=320、これが子1人分の支払う点数です。
そして親はこの倍なので640点。
それぞれを繰り上げして、400・700(ヨンホンナナホン)のアガリとなります。
あとは役の数だけ2を掛ければ、700・1300(ナナホンジュウサンボン)、1300・2600(イチサンニーロク)と、点数早見表でよく見る点数となります。
先人達は、これが頭に入っているって訳ですね。
また、こっちはピンフの出アガリの場合。
ピンフですから、面前出アガリ分の基本符以外、加算される符はありません。
したがって、30×2×2×2=240、これが子1人分の支払う点数、親は倍で480。
出アガリなので全部足して960、繰り上げて1000点となります。
こちらも、役が重なっていれば、その分2を掛けていくだけ。
すると、2000(ニセン)・3900(ザンク)・7700(ナナナナ)となります。
例)チートイツの場合
チートイツの場合も例外で、符は25の固定でした。
そしてチートイツは、面前でしか成立しない2翻役ので、あとは複合する役があるかどうかを判断するだけで、点数がわかります。
例えばこのように、ツモ・チートイツであれば、
25×2×2×2×2×2=800、これが子1人分の支払う点数です。
そして親はこの倍なので1600点。
したがって、子のツモ・チートイツは、いかなる場合でも3200点のアガリとなります。
あとは、断么九(タンヤオ)が重なっていれば×2で6400点、ツモではなく、出アガリでチートイ・ドラドラであっても同様に必ず6400点となります。
それ以外のアガリ形の場合
ピンフ、チートイツは例外である故、翻数さえわかれば、サクッと点数が導き出されますのである意味ラク。
只、あなたの課題は、それ以外のアガリ形から、正確に、そして瞬時に点数を算出することです。
ということで、一見でチートイでもピンフでもない、と判断したら、次に見るのは暗刻の数と種類、待ちの形、そして雀頭になります。
例えばこちらですが、
面前、数牌(シュウパイ)の暗刻、待ちは三六萬の二門。
符の加算点は暗刻分の4とツモアガリなら2。
基本符と合わせて26=30符止まりです。
暗刻が1つでそれが数牌なら、待ちが嵌張(カンチャン)や辺張(ペンチャン)でも、雀頭が役牌でも、30符以上になることはありません。
したがって、一見で30符という判断が出来るのです。
それを覚えると、次のこちらを判断する際のポイントがわかります。
幺九牌(ヤオチュウハイ)の暗刻が1つ、そして待ちは五萬の嵌張(カンチャン)待ち。
符の加算点は暗刻分の8と嵌張の2、そしてツモアガリなら更に2。
基本符と合わせ合計32符になるので、テンパネして40符となります。
尚、この形で出アガリした場合は、基本符30+暗刻8+嵌張2=40符。
テンパネはしません。
しかし、雀頭がこうなると
更に雀頭分2が加算され、42符でテンパネ50符です。
例えばこれが親で、白がドラだったとすると、テンパネに気付かずに7700点(ナナナナ)と申告するか、9600点(クンロク)と申告するかでは、1900点も差が出ますからね。
雀頭の種類も、絶対に見落とさないようにしましょう。
まとめ
瞬時に点数計算ができるようになるには、
・ピンフか
・チートイツか
・それ以外か
この3種を一見で見分けること。
そしてピンフでもチートイツでもなければ、次に
・暗刻の数と種類
・待ちの形
・雀頭
この3つの構成を掴むことです。
これらは点数計算というよりも、点数判断と言うべきかも知れません。
そしてこの判断が出来るようになれば、得られるべき点棒のロスが無くなります。
そうなればあなたの麻雀力が、確実に一段階上がったと言えるのではないでしょうか。